もらんの考えごと

等身大の私の「いま」を気の向くままに。

【読書きろく】『強運の持ち主』瀬尾まいこ

読書きろくvol.2『強運の持ち主』瀬尾まいこ

今回は現在上映中の『そしてバトンは渡された』の著者としても有名な瀬尾まいこさんの『強運の持ち主』をご紹介します📚
 
こんな人におすすめ☑︎
・占いが好きな方
・家族にまつわる話を読みたい方
・ほっこり系の読みやすい本が読みたい方
 
《あらすじ》
ショッピングセンターの片隅で占い師を始めたルイーズ吉田は、元OL。かつて営業職で鍛えた話術と、もちまえの直感で、悩む人たちの背中を押してあげるのが身上だが、手に負えないお客も千客万来。「お父さんとお母さん、どっちにすればいいと思う?」という小学生。何度占いがはずれてもやって来る女子高生。「俺さ、物事のおしまいが見えるんよ」という大学生まであらわれて、ルイーズはついに自分の運勢が気になりだす…。ほっこり優しい気持ちになる連作短篇集。
紀伊国屋書店HPより)
 
瀬尾さんの本といえばデビュー作『卵の緒』のように、複雑な家族関係をあたたかく描いたものが多いです。この本もまさに瀬尾節が効いていて、占いを通してさまざまな背景を抱えた家族や人にスポットライトを当てていくお話でした💡
 
もらん的注目ポイントは主人公の占い師という設定。しかも真面目な占いというよりも直感で判断しているところがなんともツボ。笑
「大事なのは正しく占うことじゃなくて、相手の背中を押すことだから」
「悩みなんて、人に話せた時点で半分は解決だから」
という現実的なスタンスにいるところも人間らしさがあって好きな点でした🎗
 
また、主人公が占いによって人の悩みを解決するだけでなく、自分自身も成長していく様子も素敵でした✨特にタイトルでもある「強運の持ち主」、パートナーの通彦とのやりとりや日常には普段の生活の幸せを感じさせられました♡
にしても、強運の持ち主だからってあの手この手を尽くして通彦を手に入れる、主人公・ルイーズ吉田恐るべし...😱😱
 
占いを通して、運だけを頼りにするんじゃなくて、本当に頼りにすべきは周りの人や自分自身なんだと気づかせてくれるお話で、とても心が温まりました🍲
同じ舞台での短編集なので読みやすく、親しみやすい作品だと思います!